篁生の神社巡礼日⑨~松陰神社~

 先日東京に行って参りました。外出制限はやや緩んできたとはいうものの、まだまだコロナの感染が危惧されていて、どうかとも思ったのですが、家族と会う予定もあり意を決して行きました。

 行くと欲をかくのでしょう。町中が日常のように流れていくのに促されて、自分も歩きたくなり、翌日もちょっと東京散策をしました。選んだのは「世田谷線」。かつては玉川電鉄としてかなりの路線を持っていたようですが、今は三軒茶屋から下高井戸までの約五キロの小さな路線です。

 そこにあった「松陰神社」を紹介します。

1.いいなあ商店街

 「世田谷線散策切符」は340円で一日乗りたい放題の切符ですが、一区間150円なので3回以上乗ればお得です。これを利用しました。

 松陰神社前で下車。踏切を渡って神社に通ずる通りは「松陰神社通り商店街」。その名の通りです。なんか昭和を感じさせる商店街。米屋・八百屋・ワイシャツも仕立屋・肉屋(コロッケ屋)・酒屋・・・いい感じの商店街です。

 商店街の最後の角、「松蔭塾」は御利益がありそうですね。
 さあ、参拝です。

f:id:haruniwa2019:20220311100831j:plain

松陰神社通り商店街

f:id:haruniwa2019:20220311101421j:plain

塾の名前も松蔭

2.維新の原動力

 吉田松陰にコメントを求められると難しい。坂本龍馬高杉晋作となると、その行動の可否は論ぜるのですが、思想的バックボーンとなるとちゃんと勉強しないと、どこからか指弾されかねないから。

 ただ、維新に影響力が絶大だったというより、影響力が絶大だった人々が維新を成し遂げたということだった、という気がします。微妙な言い方ですが。

f:id:haruniwa2019:20220311101713j:plain

 

f:id:haruniwa2019:20220311101810j:plain

 

3.参拝します

 案内板は完璧。迷うことはないです。松陰神社は由緒書きによれば松蔭の墓所に神社を建立したとのことです。文字で書いてある案内板の横にタッチパネルの案内板がありました。やっぱり都会だなあ。案内板がタッチパネルとは。田舎だと野生の猿に壊されるよ。

f:id:haruniwa2019:20220311101910j:plain

f:id:haruniwa2019:20220311102441j:plain

今は由緒書も案内板もタッチパネルなんだ!

 神楽殿、御神輿の倉を過ぎます。雨戸を開けないのはまだ早いからでしょうか、十時過ぎです。それとも月曜日だからでしょうか。日曜営業の施設は月曜日は休業が多いです。

f:id:haruniwa2019:20220311102742j:plain

月曜日のせいか戸は開放されていません。

f:id:haruniwa2019:20220311102915j:plain

御神輿が入っている?

f:id:haruniwa2019:20220311103635j:plain

松陰先生像その1

 吉田松陰って小柄だなあ。虚弱な感じもするけど、どうしてみんなこの人に心酔したんだろう。魅力的でもあるけれど、怖い感じもする。

4.参拝

 拝殿は広い。すごい団体が大勢で祈祷してもらってもへっちゃらかな。

 そっとうかがった本殿は高野槙の向こうにたたずんでいました。

f:id:haruniwa2019:20220311103753j:plain

拝殿です。

f:id:haruniwa2019:20220311104134j:plain

本殿です。

5.松下村塾

 社殿の右手に復元された松下村塾がありました。国士舘大学に復元された物を移築したようです。正式な講義の場所は八畳、増築された講義の場所は7.5畳もしくは9,5畳。その狭さがかえって当時の情熱を想起させます。

f:id:haruniwa2019:20220311104351j:plain

松下村塾(模造)です

f:id:haruniwa2019:20220311104556j:plain

f:id:haruniwa2019:20220311104643j:plain

松陰先生像その2

 松陰先生像その2です。向こうに見えるのは拝殿。こちらの方が古そう。

5.墓所

 松蔭のお墓に向かいます。石塔がいっぱいあります。明治の元勲たちが崇拝していたのでしょう。

f:id:haruniwa2019:20220311104859j:plain

墓所に行くには鳥居を二つくぐります。

f:id:haruniwa2019:20220311105016j:plain

 

f:id:haruniwa2019:20220311105132j:plain

 

f:id:haruniwa2019:20220311105226j:plain

新しい花が手向けられていました。

f:id:haruniwa2019:20220311105515j:plain

 

f:id:haruniwa2019:20220311105636j:plain

6.何を願うのか

 吉田松陰は情熱的な方だったと思います。時代を動かした英雄だったとは思います。よかれと思ったその正義感は間違いないものでしょう。

 のんびり世田谷線を旅していても何千キロ向こうの砲火が聞こえてくる気がします。松蔭先生ならなんていうのかなあ。同胞にしても異胞にしても「殺しちゃだめだよ」と言ってくれるでしょうか。