西郡33観音霊場巡礼日誌 三十三番 高尾山文珠寺

1.先ずは文珠寺 高尾山文珠寺は甲斐国誌には「鷹尾山文殊院」と書かれています。発音が同じだとどんどん字を当てるのは昔からありです。というか昔の方がおおらかです。前回訪ねたのは1月1日、元旦ですね。初詣です。といっても、初詣的には同じ地区内にある穂見神社なのですが。

 文珠寺には戸惑いました。年末に桃源図書館で「櫛形町誌」(1966)を見たらなんと今時藁葺きの本堂の写真が載っていたので、それを頼りに探してみたのですが、それらしきものはない。穂見神社の駐車場に車を止めて集落の方に向かったのですが、いったん坂を下りてまた上る。道の両側に石垣、土塀のおそらく庄屋、名主だったろうと思われる広大な邸宅の間を抜けると宝形作りの屋根の中心九相輪を据えた堂宇がありました。写真で見た藁葺きとは違うなと思ったのですが、寺院らしきものは他にはありません。適当に決めちゃうのもいやなので、おそらく正月で里帰りしているだろうお家へ伺いました。こんな時、わたしの家族は「自分が聞くよ。」なんて誰も言ってくれないから、自分が聞くわけです。本当は人見知りの激しい自分なのですが。わたしより年長の方が出てきて、「文珠寺ですよ。」と言ってくださったので改めてお参りしました。まあ、53年も経てば藁葺きならば火難もあったかもしれないし、鉄筋コンクリートの本堂の再建もあったかもと思うのでした。

 高尾も山間集落のご多分に漏れず、限界集落となっているようで、伝統の高尾穂見神社の夜祭りも保存会や地区出身者の協力で存続しているようです。それでも道沿いに牛小屋があって「モー」と鳴きかけたり、洗濯物、乗用車など生活の匂いは感じられました。自分が移住してこの地を盛り上げたいと思うかというとそうはいえないけど、頑張ってほしい。

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紅葉の真っ盛り

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途中に祠がありました。

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本堂は鉄筋コンクリート

風鐸?


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牛!


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高尾の村落


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新しき引いた玉砂利がきれいです、

2.高尾祭り 穂見神社のお祭りは毎年11月22日、23日に行われます。この日はその準備で賑わっていました。本殿、神楽殿社務所に幕を張り、参道には新しい玉砂利を敷き、辻辻には案内板も立てられ祭りを迎える緊張感があるのかなあ、ちょっとずけずけ入るのがためらわれる感じでした。働いてる人がピリピリしているわけではないのですが。わたしは高尾祭りに参加したことはありません。でも、超有名な祭りであることは知っています。一つには夜通し神楽が舞われること、もう一つは翌年倍返しする前提でお金が借りられること。商売をする人を主に、全国各地から人々が集まるお祭りのようです。高尾地区は標高800メートル。熱心な方は 麓から上ってきます。

3.もう一つの高尾祭り もう一つの高尾祭りがあるのをご存じでしょうか。高尾に行く道を高尾街道と言いますが、その起点は旧白根町飯野、倉庫町と呼ばれる商業区域でした。かつては白根シネマなどと言う映画館もあって歓楽的要素もあった所でしょう。そこから高尾を目指す参拝者が腹ごしらえをするために市が立ったのが起源と聞いています。商業地ですので近在の人も集まりお祭りになりました。地元の子らがお囃子をする山車も牽かれ、賑やかなお祭りでした。その時期には新聞の折り込み広告がはいってきて、わたしはよそから来た住民ですが、その存在を知りました。子供を連れて行ったものです。露天も出ていました山車について行くと餅などがまかれて楽しいお祭りでした。最近広告がでないと思っていたら、お囃子の指導者が亡くなったり、協賛金がなかなか集まらなかったりと大変なようで、お休みしているようです。

 どこも大変だね。

 



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桃源郷かな